貨物事業法の改正について

  • 2018.12.26

本日は月1回、あいち経営コンサルタントの和田先生をお招きしての勉強会でした。

      ※和田先生についてはこちら ⇒あいち経営コンサルタント

 

前回のメインの議題だったのは「貨物事業法の改正」

今回の改正の大きなポイントは3点です。

  • 参入規制
  • 荷主への圧力
  • 標準運賃

 

では順番に見てみましょう。

1.一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可の欠格事由の拡充

参入規制のひとつとしては欠格事由の拡充があります。

① 一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられた者
② 一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業の許可の取消しを受けた者

このような人は一定期間、運送事業の許可を得ることが出来ません。(欠格事由)

これが今まで2年間だったのが、今回の改正で5年間へと延長されました。

 

また欠格事由も追加されており、行政処分を受ける前に廃業して新規として許可を取るなどの

処分逃れもできないようになりました。

 

2.荷主対策

運送業は拘束時間(労働時間)が長くなりがちですが、その原因の一つは荷主都合の荷待ちということも多いのではないでしょうか。

今回の改正で

「荷主は、貨物自動車運送事業者が貨物自動車運送事業法等を遵守して事業を遂行することができるよう、必要な配慮をしなければならないこととすること。」

とあり、これが守られない場合は状況によって、下記のような措置が取られる。

 

  • 荷主の関係行政機関の長に対し、当該荷主に関する情報を提供
  • 貨物自動車運送事業者が貨物自動車運送事業法等を遵守して事業を遂行することができるよう荷主が配慮することの重要性について理解を得るために必要な措置を講ずることができる
  • 当該荷主に対し、違反原因行為をしないよう要請することができる
  • 当該荷主に対し、違反原因行為をしないよう勧告することができる
  • 勧告をしたときは、その旨を公表する
  • 貨物自動車運送事業者に対する荷主の行為が不公正な取引方法に該当すると疑うに足りる事実を把握したときは、公正取引委員会に対し、その事実を通知する

 

3.標準的な運賃に関する規定の新設

 

今回の改正では標準的な運賃を定められるようになりました。

タクシーの運賃は国土交通大臣の認可を受けなければならないため

価格競争により著しく運賃が下がることはありませんが

トラックなどの運送事業は基準となる運賃がないため、結局は荷主の言い値だったり

運送業者間での荷物の取り合いなどで一時はかなり運賃が下がっていました。

最近は拘束時間の短縮や人手不足のために貨物量に対してトラックが慢性的に足りない状況となっていて

運賃も少しずつ上向きつつありますが、今回の改正で法律的にも運賃が安定して推移してくれれば運送事業者としても安心できます。

 

2の荷主対策と3の標準運賃は平成36年3月31日までの、時限的措置ではありますが

この改正が少しでも運送事業者の追い風になってくれればと思います。

 

参考URL

貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案要綱

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